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お知らせ2023.06.13

つくば市内で開催された映画「ヒゲの校長」上映会にて  全面サポートしました。

 2023年5月14日(日)、つくば市ふれあいプラザにて映画「ヒゲの校長」上映会が開催されました。

この映画は、今から約100年前、ろう教育に生涯を捧げた高橋潔氏が手話を守るために奔走された実話を作品にしたものです。大正から昭和のはじめにかけて、ろう学校での教育は口話法が主流となり、手話の使用を禁止するという考えに異を唱えたのが、当時大阪市立聾唖学校の校長であった高橋氏でした。手話による教育を守り抜いてきた彼の存在が、今を生きる私たちろう難聴者が自由に手話を使いながら生活できている機会に繋がっているのだと思います。ろう教育の歴史の重要な局面を一人でも多くの人たちに知ってもらうべく、つくば市にて上映会を開催する運びとなりました。



 上映会当日は、主催のNPO法人つくば市聾者協会を筆頭に、筑波技術大学(ろう者学プロジェクト、学生団体「Deaf Studies Club」)をはじめ、つくば市内にある手話通訳や手話サークル関連の団体、筑波大学手話サークルなど、総数約30名のスタッフが集まりました。スタッフたちは、会場のセッティングや受付、入口での入場チェック、駐車場の誘導、グッズ販売など、全面的に協力しました。



 上映会は昼と夕方の2部に分けて実施しました。昼の部では、まだ開場の時間になっていないのに館外ではすでに長い行列ができていて、「ヒゲの校長」に興味を持っている人がこんなにいるのだなと嬉しく思いました。私たちスタッフにとって、市内での上映会の運営は初めてということもあり、序盤では音響トラブルが起きたり、準備不足でバタバタしたりしましたが、2部とも無事に終えることができました。会場はつくば市中心部から車で約30分以上離れており、立地的に不便な場所であったにも関わらず、150人以上の観客の方々が参加してくださいました。


 観客からは「ろう者や手話の歴史を学ぶ良い機会になった」、「入口から退場までスタッフの対応が親切でとても良かった」、「また今後も同様の機会があれば参加したい」などといった感想をいただきました。



 テレビドラマの影響やSNSの普及によって、きこえる人たちの間で手話が広まりつつありますが、今でもろう教育や情報保障などにおいて課題がまだまだ多くあり、今後も手話を守っていく活動を継続していく必要があると感じています。

 つくばでの「ヒゲの校長」上映会は終了しましたが、今後全国各地で開催されると伺っています。(2023年6月末現在)あなたのお住まいの地域で、上映会が開催されるようでしたら、ぜひご覧になられてはいかがでしょうか。


「ヒゲの校長」予定上映会の情報はこちら→ https://hige-film.hp.peraichi.com/



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