お知らせ

ろう者学トーク2026.02.19

2025年度ろう者学トーク限定配信(第6回)のご案内  高山亨太氏「偶然と出会いがつなぐ道- デフコミュニティからグローバル・アカデミア、ろう者学へ」

ろう難聴者の様々な生き方を模索していく学問でもある『ろう者学』。

本学では、ろう者学教育コンテンツの開発及びろう者学を学ぶカリキュラムの作成や提供に取組み、2013年度から取組みの一環として「ろう者学ランチトーク」を開催してきました。

2019年度までは本学天久保キャンパスを会場として対面で開催しておりましたが、2020年度からは新型コロナウイルス感染症感染拡大防止に伴い、「ろう者学ランチトーク」の開催形態を変更し、「ろう者学トーク」として撮影・編集した映像コンテンツをご提供しております。

「ろう者学ランチトーク」と同様に、本学や他大学等を卒業した後にキャリアを積んでいるきこえない方々を講師として、これまでのご経験や現在の活動を通して、ろう難聴者のキャリア形成に必要と考える知識についてご講演いただいております。

本コンテンツはお申し込みいただきました皆様への限定公開となっておりますが、全国の高等教育機関等で学ぶきこえない・きこえにくい学生、きこえる学生、支援などに関わる学生、教職員の皆さまをはじめ、ろう者学やろう難聴者に関心をお持ちの方々にも視聴いただけます。視聴のお申し込み方法につきましては、下記をご参照ください。

 

2025年度第6回ろう者学トークの講師は、米国ギャローデット大学大学院の准教授および筑波技術大学の客員研究員として、ろう者・難聴者の精神保健や障害学・ろう者学の知見の実践への応用可能性を専門に研究されている高山亨太氏です。「偶然と出会いがつなぐ道- デフコミュニティからグローバル・アカデミア、ろう者学へ」というテーマでご講演いただきました。

 

最初に講師 高山亨太氏のプロフィールをご紹介いたします。

高山 亨太 氏


神奈川県出身。ギャローデット大学大学院准教授、筑波技術大学客員研究員、米国地質調査所嘱託研究員。元障害学会理事。筑波大学大学院博士一貫課程単位取得満期退学、ギャローデット大学大学院修士課程修了、ボストン大学大学院修了、日本社会事業大学博士後期課程修了。博士(社会福祉学)、修士(公衆衛生学)。専門は、精神保健、障害学、ろう者学。長らく、ろう・難聴者の精神保健に関わり、現在は、ソーシャルワーカー・心理士を目指す大学院生の養成教育、研究に従事している。令和6年度在アメリカ合衆国日本国大使館在外公館長表彰受賞。「ろう者学とソーシャルワーク」(生活書院)などの著書がある。


 高山さんは、アメリカ・ギャローデット大学大学院の准教授として教育・研究に携わると同時に、日本では筑波技術大学の客員研究員としても活動しています。ろう者の経験を研究の対象として明らかにし、その成果を、社会における支援や制度の改善につなげています。

 

 小学校から高校まで一般校で学んできた高山さんにとって、研究の原点となったのは大学で初めて経験した「情報保障」でした。ノートテイクやパソコンテイクによって、講義内容が視覚的に理解できるようになり、「情報が保障されることで学びの質がここまで変わるのか」と強い衝撃を受けたといいます。この体験は、情報保障を単なる配慮ではなく、学びを支える基盤として捉える視点を育てました。

 

大学院では「障害学」と出会い、障害を個人の問題とする医学モデルではなく、社会の側に障壁があると考える社会モデルの重要性を学びます。研究と並行して、ろう児施設や情報提供機関、職業・生活支援の現場に足を運び、理論と実践を往復する姿勢を大切にしてきました。その後、ろう・難聴者を対象にした精神保健の実践について、もっと問題意識をさらに深めるため、高山さんはギャローデット大学へ留学し、ソーシャルワークや心理学、ろう者学を専門的に学びます。帰国後の2011年の東日本大震災では、全日本ろうあ連盟や日本ソーシャルワーカー協会とともにろう者支援に携わり、支援体制や情報伝達の課題を現場から記録・分析しました。留学した経験が、結果的に、災害時におけるろう・難聴者の精神保健に影響を与えうる社会構造の理解に役立ちました。ギャローデット大学への留学経験やロールモデルとの出会いは、ろう者の経験や文化を手話で議論し、研究できる環境に身を置いたことで、「当事者だからこそ担える研究」の可能性を強く実感したといいます。

 

 高山さんは、ギャローデット大学で日本人ろう者として初めてテニュア(大学教員が定年まで身分と研究の自由を保障される終身在職権)を取得します。災害時のろう者支援に関する英文論文をはじめ、国際的な共同研究や著書の出版にも取り組んできました。帰国後、引き続き、ギャローデット大学にリモートワークで勤務しながら、現在は、ろう研究者・大学教員の育成、日本およびアジアにおける研究基盤の構築を目標に、研究と教育の両面から挑戦を続けているとお話ししてくださいました。


ご講演くださった高山さん、本当にありがとうございました!



講師の高山氏は日本手話言語でご講演いただいております。

動画には日本語字幕を付与しておりますので、ぜひご視聴ください。(25分26秒)

 

【お申し込み方法】

視聴をご希望される方は、ろう者学教育コンテンツ開発ウェブサイトの「お申込み&お問い合わせ」のページにて、下記破線内1〜5についてご記載のうえお申し込みいただきますようお願いいたします。

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1. 教育機関等の名称・部局:

2. 氏名:

3. 視聴期間:〇月✕日〜〇月✕日(2026年2月から3月までの間、日曜日開始・土曜日終了の1週間を上限とする)

      ※視聴希望日の約1週間前までにお申し込みください。

4. 利用目的:(例:授業、研修、視聴会など)

5. 対象者数:〇名

※本コンテンツは学生、教職員、支援・教育関係者の皆様にご視聴いただけます。

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【問い合わせ先】

ろう者学教育コンテンツ開発ウェブサイトの「お申込み&お問い合わせ」のページにてお問合せください。

※担当者の勤務体制により、映像コンテンツ視聴のお申し込みやお問い合わせの対応にお時間をいただく場合がございます。

あらかじめご了承ください。

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