TOKYOみみカレッジで手話言語deことば遊びワークショップ開催

2019/11/26掲載

 11月17日(日)に首都大学東京 南大沢キャンパスで行われた東京都主催のイベント「TOKYOみみカレッジ」において、本学ろう者学コンテンツ教育開発プロジェクトチームが「手話言語deことば遊び」ワークショップを担当しました。
 ワークショップは、手を使ってことばを伝え合う手話言語の楽しさ、奥深さを体験してもらうことを目的とし、参加者43名(他、子どもの保護者付き添い1名)が8つのグループに分かれて、初級・中級・上級の順番で手話言語のことば遊びを楽しむ内容で進めました。

初級セッション「手話単語を解剖する」
 手話単語は基本的に「位置」「形」「動き」の3要素から成り立っています。紹介された17個の手話単語を3要素毎にそれぞれグループ分けする活動です。「位置」と「形」はわかりやすいけど「動き」がわかりにくいという参加者の感想がありました。例えば手話単語<黄色>は額につける動きなのか、それとも手指を小刻みに振る動きなのかです。
 続いて、オリンピック・パラリンピックの開会式での各国の入場順を決めるゲームです。各国の手話言語表現の位置の高い順から並べ、同じ高さの時は開いている指の本数の順番、それでも同じ時は最後に手の動きで順番を決めるという仮の規則(ルール)が紹介されました。参加者は各グループで5、6ヶ国の国名手話表現を規則に沿って並べる活動に四苦八苦して取り組んでいました。

中級セッション「手話表現でフラッグ争奪戦」
 国旗の色と模様を手話表現するゲームです。例えば、日本の国旗は<白色>の平面中央に<赤色>の丸い形を置く表現、ガボンの国旗は四角形にストライプが3本入って上から順に<緑色><黄色><青色>という表現になります。各グループが表現担当と読取り担当に分かれ、用紙にある国旗の色と模様を相手に伝える正確さとタイムを競うゲームを楽しみました。色の手話単語と点や線を示す形の手指の動きをつなげて表現する、その表現を読取るという、手話言語の基本を学ぶのに良い機会となったでしょう。

上級セッション「手話表現でオリパラ出場!」
 東京2020オリンピックとパラリンピックの競技大会で行われる競技種目全てについて、その内容を視覚的に表す記号「ピクトグラム」が公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック組織員会から発表されています。
 このセッションでは、いくつかの競技種目を表す手話単語を動画で見て、該当する競技種目の名称とピクトグラムを探して組み合わせ、その正確さとタイムを競うゲームを楽しみました。このゲームでは声出し禁止令が出され、筆談、身振りなども交えたコミュニケーションが各グループで展開されました。満点は出ませんでしたが、優勝したグループによると、手話表現を見る担当、競技種目を探す担当、ピクトグラムの候補を探す担当、決まったものを解答用紙にノリで貼り付ける担当と役割を分担したことが優勝できた理由であったようです。競技種目の手話表現とピクトグラムを合わせて学習する良い機会になったでしょう。

 参加してくださった皆さまありがとうございました。

(大杉 豊、小林洋子、目黒聖果)

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