「いざ!という時のボディランゲージについて考えてみよう」ワークショップを開催

2015/11/09掲載

 10月14日(水)、本学天久保キャンバスにおいて一般財団法人国際ユニヴァーサルデザイン協議会手話用語サブワーキンググループとの共催で「いざ!という時のボディランゲージについて考えてみよう」ワークショップを開催しました。なお、ろう者学教育コンテンツ開発プロジェクトのスタッフも協力に関わりました。

 本ワークショップは2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックに向けて、外国人・高齢者・障害者など様々な人々が集まる場において、緊急事態が起きた際に、視覚的にわかりやすい、そして伝わりやすいボディランゲージを使った誘導方法について検討しようという試みです。筑波大学にもご協力頂き、留学生にもご参加頂きました。

 まず、津波、火災、地震ごとに、それぞれのボディランゲージの案の動画を視聴し、「理解できたか?」「採点するとどの段階?」「良かった点は?」「課題と感じた点は?」「動画に対する改善案はあるか?」など各自評価して、それぞれ色の異なる付箋に書いて、模造紙に貼っていきます。そして、グループに分かれて自己紹介を行い、お互いに模造紙を見ながら各自評価した内容を共有しました。その上で、似た内容だと思う付箋を1つのグループにまとめたりと参加メンバー同士で相談しながら作業していきました。最後に、改善案として意見やアイデアを出し合い、ディスカッションを行いました。ろう・難聴学生、聞こえる学生、留学生が共に参加していたので、紙やブギーボードによる筆談を行い、また身ぶりや指差しを行いながら作業やディスカッションが進められました。

 「この表現だと〇〇と勘違いするのでは?」「この指差しは、何か意味があるのかな?」など、グループ内で自ら再現してみて、こうした方がわかりやすいのではと新しいボディランゲージの案を検討するなど、活発なディスカッションが見られました。

 最後、まとめとして「この表現は〇〇という手話に似ているので、誤解してしまう、他の身ぶりに変更した方がいいのではないか」「緊急事態なので、今の状況を知らせるよりも、どこに逃げればいいのかということを優先して伝えるべきではないか」など様々な意見が出されました。

 ろう・難聴学生、聞こえる学生、留学生などが集い、ともに作業し、話し合うことはなかなかない機会ですので、学生にとっても良い経験になったのではないかと思います。

 また、今回は一般財団法人国際ユニヴァーサルデザイン協議会からメンバーとしてろう者学ランチトークでお話し頂いたことのある本学の卒業生、仁宮浩さんと高橋雅尚さんにもお越し頂きました。(平成27年度第1回ろう者学ランチトーク:仁宮浩さん&高橋雅尚さん) 母校としても社会で活躍されている卒業生と共に企画を実施することができ、感慨深いものがありました。最後、本学総合デザイン学科の長島教授がおっしゃった通り、災害はいつ来るかわかりませんので、本ワークショップで検討された内容を受けて、実際に使えるように改良を重ねて、成果を発表されることを期待しています。

 参加してくださった皆さま、ありがとうございました!!


 

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